水俣から福島へ 公害の経験を共有する
山田真
岩波書店
2014年1刷
帯付き。カバー・本ともに状態良好です。書き込み見当たりません。
しかし守る会の闘いは、とても厳しい闘いであった。世間の人たちの多くは精密検査の結果を信じて、ヒ素ミルクを飲んだ子どもたちはみんな治ったと思いこんでいたから、守る会を「賠償金ほしさに活動するニセ患者団体」とみなした。森永や行政は、「守る会はユスリ、タカリの団体」と宣伝した。これは今、行政や福島医大によって「放射能による健康被害は起こっていないし、将来も起こらない」と宣伝が行われる中で、健康被害を心配する人が「放射能恐怖症という病にかかった人」とみなされバッシングされる状況に似ている。(本書より引用)
原爆、水俣病、ビキニ、ヒ素ミルク、そして原発事故―これ以上、人を切り捨て続けると、この国には完全な破局が訪れる。闘う小児科医、渾身の警告。
東電原発事故後、福島の子どもたちのサポートに奔走するのは、森永ヒ素ミルク事件、水俣病の経験があったから。国により切り捨てられようとする人たちとともに歩み、長年、現場で闘い続けてきた医師が、自らの実践を顧みつつ、行政・企業・専門家により繰り返されてきた同根の問題に迫る。